財務コンサルタント・税理士のさとうです。
今回は、融資を受けるメリットとデメリットです。
2回に分けて、メリットとデメリットを3つずつご紹介していきます。
融資、すなわち金融機関から借入を行うことに抵抗を持っている経営者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
家族もいるのに借金を背負うなんて…と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、中小企業がビジネスを加速していく上では、借入は必要なものだと思っています。
今回は融資の3つのメリットについてお話していきます。
融資を受ける3つのメリット
メリット① 事業拡大が加速する
事業拡大や新規事業を行うときは、設備の購入や人員増強、仕入の拡大など、必ず資金が必要となります。
例えば、あなたがやりたい新規事業に5,000万円投資が必要だとして、現在手元資金が1,000万円しかなかったら、手元資金が5,000万円貯まるまで投資を待ちますか?
待っていては何年もかかってしまい、ビジネスチャンスを逃してしまいます。また、手元資金を投資に使ってしまうと、運転資金が不足する可能性もあります。
融資を受けることで、ビジネスチャンスを逃さず仕掛けていくことができ、事業拡大を加速することができます。
メリット② 安全な経営
特定の使途がなくても「現金残高」を増やす目的で融資を受けることもできます。
銀行から借りられるときに借りておくことで、コロナや災害など不測の事態が起こっても、資金不足に陥らず、会社を存続することができます。
また、経営者の心のゆとりができます。資金に余裕がないと、目先の利益を追ってしまい、過度な値引きをしてしまったり、売るべきでない相手に売ってしまったり、経営判断を誤ることが増えます。
現預金残高を多くすることによって、心にゆとりをもって健全な経営を行うことができます。
メリット③ 銀行の目を意識した経営になる
銀行から融資を受ける際には審査が必要です。
銀行は会社の決算書に基づいて審査しますから、銀行からいつでも希望通りの融資を受けられるようになるには、日ごろから利益をきちんと上げてよい財務内容(お金が会社に残っている状況)にすることが大切です。
銀行の目があることで、経営者はより利益を出して、お金が残るような良い事業を行おうと意識するようになります。
まとめ
いかがでしょうか。特に外部の環境変化が早いVUCAの時代といわれる現在、今までと同じことをしていては、会社の現状を維持することさえ難しいと言われています。
現状を維持するにしても、新たな施策・新たな投資を行っていかなければならず、その際に融資が必要となってきます。
次回は3つのデメリットについてお話しします。